「ピアノを1人で演奏しないのですか?」という質問に対して
「アクターズプレイヤーミュージックスクールでは、一般的なピアノレッスンのようにピアノを1人では演奏することはしないのですか?」という質問がありました。
この質問についてお答えしてきたいと思います。
レッスンは、アンサンブルが基本ですが、もちろん1人でピアノの演奏も行います。
じつは、アンサンブルをすることと、ピアノを1人で演奏することとは、音楽の学習の目的が全く異なるのです。
アンサンブルと1人でピアノを弾くことの明確な目的の違いを、ぜひこの機会に親御さんにもご理解いただきたいと思います。
ピアノを1人で演奏することの意義
ピアノは、小さなオーケストラと言われるように、数ある楽器の中でも「完成された楽器」とされています。
それに対し、バイオリンやチェロといった楽器は、最初から他の楽器と一緒に演奏するという前提で作られています。
なので、例えばバイオリンのコンサートでは、ピアノの伴奏者が必ずいるわけです。
それに対し、ピアノという楽器は、1人でも演奏が完結します。
ピアノ曲の中には、オーケストラを意識して書かれた作品もあり、こうした曲を1人で演奏することで、オーケストラを俯瞰している指揮者としての音楽の見方ができるようになります。
なので、優れたクラシック音楽の作品の中には、一つ一つのフレーズが、フレンチホルンを想定していたり、フルートやオーボエを想定していたりします。
こうした作品の読譜には、単にピアノだけではなく、オーケストラの様々な楽器の特徴を踏まえた演奏表現が必要になってきます。
ひとつひとつのフレーズの背後に隠された意味を考え、さらに作者の意図を読み取っていくためには、じっくり1人でピアノ曲に向かい合うことも大切です。
ですが、1人でピアノ曲に向かい合うのは、オーケストラ(アンサンブル)のアレンジを行うというのが目的にあります。
昔の作曲家が、ピアノだけではなく、バイオリンもたしなみ、交響曲を作ったのは、このオーケストラの存在が欠かせません。
なので、アクターズプレイヤーミュージックスクールでは、オーケストラに当たるアンサンブルも基本になっているのです。
じつは、アンサンブルを経験することで、新たなピアノの学び方ができるようになります。
オーケストラ(アンサンブル)の中でのピアノの役割
オーケストラの中での、具体的なピアノの役割について、チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番を取り上げてみたいと思います。
お忙しい方は、冒頭の2分くらいまでをご覧ください。
期待感を煽る有名なイントロに続き、テーマ(メロディー)が始まります。
最初のテーマでは、弦楽器の壮大なメロディーの中で、ピアニストがコードを弾いています。
2回目のテーマでは、今度は役割が交代し、ピアニストがメロディーを弾いています。
また、不要なところではピアノの演奏はお休みになり、オーケストラだけの演奏になっています。
また、途中ピアノの独創のパートでは、オーケストラは全員お休みしています。
このようにアンサンブルの中では、それぞれの楽器には役割分担が生まれます。
アンサンブルを学ぶ目的は、役割分担やコミュニケーション能力といったチームワークを学ぶことです。
じつは、1人でピアノを弾く目的は、こうした役割分担や個々の楽器の特色を生かすオーケストレーション(アレンジ)を学ぶという目的もあります。
世の中に出回っているポピュラー音楽のピアノアレンジも、ピアノは1人で弾きますが、こうしたアンサンブルの考え方に基づいて作られています。
なので、1人でピアノを弾くことも、アンサンブルでピアノを弾くことも両方体験し、ピアノ以外の様々な楽器と調和する音楽を作り出す俯瞰力を養うことが大切になってきます。
残念ながら、これまでの多くのピアノレッスンでは、生徒さんたちに、こうしたオーケストラの中での役割分担、多様性に対する理解、調和を生み出す協調性やコミュニケーション能力が十分に養われにくいという現状があります。
いかがだったでしょうか?
1人でピアノを演奏することにも、アンサンブルでピアノの演奏を他の人たちと合わせることにも、それぞれに学習の目的があることがお分かりいただけたかと思います。
大切なことは、人は1人では生きていないということです。
1人になって冷静に考える時間も、他の人たちと調和を図っていくことも、お子さんが社会に出た時に大切になってきます。
アクターズプレイヤーミュージックスクールのピアノレッスンでは、こうした教育理念に基づいたレッスンカリキュラムを取り入れています。
ただ楽しいピアノというだけではないんです。
お子さんが将来、本当に必要となってくる力を、ピアノのレッスンを通して身につけていってほしいと願っております。
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